一般内科・呼吸器内科
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当院は、地域のクリニックとして、相談しやすい、そして安心して受診できる診療を目指しております。一般内科(風邪症状、胃腸炎など)、呼吸器疾患(気管支炎、肺炎、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患:たばこ肺、咳喘息、副鼻腔気管支症候群、肺腫瘍、睡眠呼吸障害、慢性呼吸不全による在宅酸素療法)、循環器疾患(慢性心不全、不整脈、高血圧など)、糖尿病、生活習慣病(脂質代謝異常症、高尿酸血症、肥満症)、アレルギー疾患(気管支喘息、アレルギー性鼻炎、後鼻漏、蕁麻疹など)、消化器疾患(逆流性食道炎、便秘、下痢、腹痛、肝機能障害)、小児科疾患(小児感染症、喘息、予防接種)に対し、総合内科専門医、呼吸器専門医、アレルギー専門医の観点から診療・助言を行い治療させていただきます。必要に応じて高度医療機関を受診できる病診連携体制も整えております。
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HbA1c・血算・炎症反応(CRP)・心電図検査・血糖値・尿検など、院内の検査は、約7分以内で測定でき、当日のコントロール状態を把握して、診療に役立てています。
咳
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長引く咳や、息切れで悩んでいる、子供の喘息について悩んでいる。咳や痰などでイライラしてしまう。喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD、たばこ肺や肺気腫とも言われます)だから運動をあきらめている。喘息や咳が止まらず仕事や学業にも不安がある。アトピー咳嗽、副鼻腔気管支症候群、咳喘息、気管支拡張症、非結核性抗酸菌症、間質性肺炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)(肺気腫及び慢性気管支炎)や肺炎などの診療と療養のご相談をいたします。
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長引く咳にご注意ください。3週間以上続く咳や痰を認める場合は、かぜ等の感染症でない場合があります。
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気管支喘息、咳喘息、アトピー性咳嗽、COPD、副鼻腔気管支症候群、慢性気管支炎、胃食道逆流症、薬剤など多岐にわたる疾患を疑う必要があります。
咳が出ると続く、話をすると咳き込む、走ると咳がでる、夜間ふとんにはいると咳が出る、鼻汁が喉に流れる、胸焼けも感じるなど咳は色々です。詳しくお話を聞かせていただいて、症状や問診、診察させて頂き、必要に応じてレントゲン、肺機能検査などをして、咳の悩みを解決させていただきます。
気管支喘息・咳喘息・アトピー性咳漱
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喘息(ぜんそく)や花粉症(アレルギー性鼻炎)、3週間以上続く咳(せき)並びに食物アレルギー、鼻炎、結膜炎やじんましんなど、アレルギー症状に悩まされている方が多いです。
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風邪などの一般的な内科治療をはじめ、アレルギー・呼吸器疾患に関する症状のつらさから皆様を解放、もしくは症状を軽減させることを最終的な治療目標としています。
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お話を伺い、レントゲン、肺活量などの呼吸機能検査(スパイロメーター)はもちろん、安静呼吸で測定できる呼吸抵抗測定器(モストグラフ)や、呼気一酸化窒素(NO)測定器などを用いて、より的確な診断と丁寧な治療を心掛けています。咳が長く続いている方は、ご相談下さい。
図:日本呼吸器学会ホームページより引用
花粉症、アレルギー性鼻炎
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花粉症は年々増加傾向にあります。花粉症とは、花粉によって引き起こされるアレルギー症状で、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、のどの痛みなどの特徴があります。
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原因となる花粉が飛散する時期にだけ症状が現れる場合は、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。症状の好発時期により通年性と季節性に分けられますが、季節性の大部分は花粉や黄砂が原因であり、花粉症と呼ばれています。日本では約20%の人が花粉症にかかっていると推定され、日本の花粉症患者さんの約80%はスギ花粉が原因で発症しているといわれています。近年、黄砂による症状の悪化もみられます。
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一方、ハウスダスト・ダニアレルギー(通年性アレルギー性鼻炎)とは文字通り一年中アレルギー性鼻炎があり、一年中、症状が出ても不思議ではありません。その原因は家のホコリやダニのフンや死がいで、ペットのフケやカビも通年性アレルギー性鼻炎の原因となります。
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アレルギ-性鼻炎の疑いがあれば、鼻水の中の細胞(好酸球)を調べたり、血液中のIgE抗体(抗原抗体反応に深く関わる物質)の値を測ります。アレルギ-の原因物質を探る検査としては、特異的IgE抗体検査などがあります。これらの検査結果を総合して、アレルギ-性鼻炎を診断します。
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スギとダニアレルギーの、舌下免疫療法も御相談下さい。
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アナフィラキシー歴のある方のエピペン処方も可能です。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
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慢性閉塞性肺疾患(COPD:chronic obstructive pulmonary disease)とは、タバコ煙を主とする 有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患であり、長年の喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病といえます。COPDは、肺の中で酸素と二酸化炭素の交換をする肺胞という組織がこわれ、肺の面積が減少し、酸素の取り込みが悪くなり息切れがします。
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歩行時や階段昇降など、身体を動かした時に息切れを感じる労作時呼吸困難や慢性の咳や痰が特徴的な症状です。喘鳴や発作性呼吸困難など喘息の様な症状を合併する場合もあります。息切れの原因は年齢のせいばかりではありません。息切れの原因として多いのがこのCOPDです。その他、ぜんそく、心臓病なども息切れの原因になります。肺機能検査(スパイロメーター、モストグラフ検査やNO検査)を行うことで、COPDであるかどうかを検査することができます。喫煙を続けると呼吸機能の悪化が加速してしまいますので、禁煙が治療の基本となります。毎日吸入できる簡単な吸入薬(気管支拡張薬や吸入ステロイド)と禁煙で病状の改善や増悪の予防が望めます。
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増悪をさけるためには、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種が勧められます。薬物療法の中心は、効果や副作用の面から吸入薬が推奨されています。気流閉塞が重症で増悪を繰り返す場合は、吸入ステロイド薬を使用します。非薬物療法では呼吸リハビリテーション(口すぼめ呼吸や腹式呼吸などの呼吸訓練・運動療法・栄養療法など)が中心となります。低酸素血症が進行してしまった場合には在宅酸素療法が導入されます。さらに呼吸不全が進行した場合は、小型の人工呼吸器とマスクを用いて呼吸を助ける換気補助療法が行われることもあります。
図:日本呼吸器学会ホームページより引用
慢性副鼻腔炎・副鼻腔気管支症候群
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副鼻腔炎は俗に「蓄膿症」といわれる病気で正式には「副鼻腔炎」といい、急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎に大別されます。慢性副鼻腔炎の多くは、急性副鼻腔(鼻かぜと呼ばれるもの)が長引いたことで起こります。副鼻腔の炎症により、黄色から緑色の粘り気のある鼻汁、鼻づまり、頭重感、頭痛、後鼻漏(鼻汁が鼻の奥からのどに落ち込む)、のどの違和感(咳払い)、嗅覚障害といった副鼻腔炎の症状に、咳、痰、微熱などの呼吸器症状がでます。鼻腔からのどに膿が流れて行くと、痰が絡んだ咳を伴う気管支炎(副鼻腔気管支症候群)となります。痰の性状から気管支炎が疑われた場合、抗生物質を服用する事になります。一度、良くなっても、副鼻腔からまた膿が流れて行くと気管支炎を再発する事になります。繰り返しているのは気管支炎ですが、病気の原因は副鼻腔にあります。花粉症の人で花粉の時期が終わってから痰がからむ気管支炎を繰り返すときは、慢性副鼻腔炎も考えます。また、急性副鼻腔炎にアレルギー性鼻炎を合併するケースが増えています。
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理由として、ほこり、ダニ、といったアレルギーの患者さんが増加したこと。また、現在の抗生物質は非常に優れており、鼻風邪をひいても副鼻腔炎になるまで病状が悪化しにくいのですが、アレルギーの患者さんはすでに鼻や副鼻腔の粘膜が腫れており、自然孔が閉塞しやすく、悪化してしまうためです。普通はアレルギー性鼻炎の症状が強いことが多く、抗ヒスタミン薬の内服やステロイド点鼻薬などの薬物療法を中心にマクライド系抗生物質を併用していきます。一般的な慢性副鼻腔炎とは別に、気管支喘息を伴う慢性副鼻腔炎があります。上記のような慢性副鼻腔炎と比べ、鼻茸が多発性に発生し、鼻汁(びじゅう)は非常に粘りがあり、難治性です。アレルギーと細菌感染が同時に起こることが病態に深く関係していると考えられます。。
気管支拡張症
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気管支拡張症は気管支が拡がって元に戻らない病気です。
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男性よりも女性に多く日本人では約25000人がこの病気にかかっていると言われています。発病は、生まれつきの場合と気道の感染、慢性の気道炎症を繰り返すことにより気管支壁が破壊されて生じる場合があります。拡張した気管支には痰が貯留し、朝方にたまった痰が咳とともに排出されます。鼻などの上気道病変を伴う場合もあります。
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気管支拡張症による気道局所免疫の低下が生じると、細菌・真菌・非結核性抗酸菌がつきやすくなります。感染が続くと、慢性の気管支炎や肺炎を発症します。また、風邪や気管支炎などで、血痰を生じることもあります。気管支拡張症にはエリスロマイシンやクラリスロマイシンという抗生物質を少量でも長期間内服することで、感染のコントロールができることがわかっています。気管支拡張の形としては円筒状、紡錘状、嚢状のものがあります。
図:日本呼吸器学会ホームページより引用
在宅酸素療法
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大気中から酸素を体に取り入れて、体内でできた炭酸ガスを体外に放出するという肺の本来の働きを果たせなくなった状態を呼吸不全と呼びます。通常、動脈の血液中には100mmHg程度の酸素が含まれており、ほとんどが赤血球中のヘモグロビンと結合して体の各組織に運ばれます。血液中の酸素が減少することを低酸素血症と呼びます。体の組織でできた二酸化炭素を十分に体外に放出できないと高二酸化炭素血症になります。
動脈血中の酸素分圧が60mmHg以下になることを呼吸不全と定義しています。二酸化炭素分圧の増加を伴わない場合(45mmHg以下)をI型呼吸不全、45mmHgをこえる場合をII型呼吸不全と呼びます。このような呼吸不全が1か月以上続く状態を慢性呼吸不全といいます。慢性呼吸不全を引き起こす肺の病気には、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺結核後遺症、間質性肺炎、肺がんなどがあります。肺だけではなく、慢性心不全などの心疾患、筋萎縮性側索硬化症や筋ジストロフィーなどの神経や筋肉の病気でもおこることがあります。 -
慢性呼吸不全の治療は大きく分けて、1.在宅酸素療法、2.換気補助療法、3.呼吸リハビリテーションがあります。その他、原因となっている疾患に対する治療が必要です。
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在宅酸素療法
大気中の酸素濃度は約20%ですが、この酸素濃度では十分に血液中の酸素を高めることができなくなった慢性呼吸不全の患者さんでは、酸素を吸入することで血中酸素分圧を保つことができます。自宅でも酸素を吸入することが可能であり、在宅酸素療法(HOT)と呼ばれています。HOTでは自宅に設置した酸素供給器(酸素濃縮器や液体酸素タンク)からカニューラと呼ばれる細長いチューブをとおして酸素を吸入します。携帯用酸素ボンベを使うことで外出も可能です。最近では比較的軽量な携帯型酸素濃縮器も使用できるようになり、充電さえ行えば長時間の外出も可能となっています。 -
換気補助療法
動脈血中の酸素が少ない場合は酸素吸入で対応することができますが、二酸化炭素が増えてきた場合は酸素療法のみでは不十分であり、機械の力を借りて呼吸の補助を行う必要が生じます。従来の人工呼吸は気管の中に管を入れなければできませんでした。これでは、声を出すことができなくなりますし、在宅療養や長期間の管理が難しくなります。しかし最近では、非侵襲的陽圧換気(NPPV)と呼ばれる特殊なマスクを装着して行う人工呼吸の方法が進歩しています。鼻や顔に密着したマスクから、設定した圧力で肺の中に空気を送り込む方法です。このような方法により二酸化炭素が増えている慢性呼吸不全の患者さんに対して気管に穴を開けなくても在宅で対応することができるようになってきています。